プレスリリース

 
BAYTUBES(バイチューブ®)カーボンナノチューブを日本で初めて商業利用

電気で発熱するファブリック・ヒーター

新分散技術によりカーボンナノチューブの電気伝導性と熱伝導性を完全利用

 

ドイツ、レバクーゼン、20102–カーボンナノチューブ(CNT)の分散水溶液にはナノチューブが孤立分散しており、その高い電気伝導性と熱伝導性をそれぞれに利用することで多数の新用途に展望が開ける。これは特に、分散水溶液をポリエステルのマルチフィラメントにコーティングした場合に当てはまる。マルチフィラメントを使用した新しい用途展開は、CNTEC®導電糸で織ったファブリック・ヒーターである。クラレリビング㈱と茶久染色㈱および松文産業㈱は共同して、この分散水溶液をポリエステルのマルチフィラメントにコーティングした導電糸(CNTEC®)を開発し、これからなる織物、つまり電気で発熱するファブリック・ヒーターを開発した。この繊維は熱伝導性に優れているため、織物の表面全面に均一な熱を発生させる。これによりバイエル マテリアルサイエンスのCNT、バイチューブ® が日本市場で初めて商業利用されることになる。

ファブリック・ヒーターは軽く、薄く、かさばらず、剛柔性に富む。これは例えばカーシート、家電製品、衣類の保温、凍結防止素材などの用途への応用ができると思われる。例えば、-20℃の厳寒期に網走から知床斜里を走るJR北海道の流氷ノロッコ号は展望トロッコ車両として寒さを体感するため、暖房設備はダルマストーブしかなく、車内は外気温近くまで下がるという。その流氷ノロッコ号の貯水タンクにファブリック・ヒーターを取り付け、水の凍結を防ぐモニターをすでに実施し、凍結防止の実績を挙げることができた。さらに、このファブリック・ヒーターをシートに置き乗客の体を温めるモニター実験も、別の車両で現在JR北海道にて実施中である。

CNTは製造過程で通常安定した大きな凝集体になり、チューブは互いに固く絡まり合っている。高導電性や優れた熱伝導性など、CNTの特性を最大限に発揮するためにはCNTを安定的に孤立分散させることが重要で、それを実現するのが今までの課題であった。北海道大学の古月文志教授が開発し、特許を取った両性イオン界面活性剤を使用する新分散技術・分散剤のおかげで、その課題を克服することができ、CNTを均一に水分散させることが工業レベルで安定的にできるようになった。株式会社イノアック技術研究所は、独自のノウハウにより、北海道大学の古月文志教授が発明したこの分散剤を用いて、バイエル マテリアルサイエンスのCNT、バイチューブ®を安定的に孤立分散させる分散手法により、新たな分散技術を確立する事に成功した。これによって安定した導電性と工業部材に適した寿命を有するCNT分散水溶液を得ることが出来た。この度確立された両技術により、バイチューブ®の凝集体を効率的に孤立分散させることが可能となった。

今後はさらにこの技術を活用し、CNT水分散液を各種素材への練りこみに応用できるものと期待される。

この件に関するお問い合わせ先
バイエル マテリアルサイエンス社 (ドイツ)
フランク・ロトバルト (Dr. Frank Rothbarth)
電話: +49(0)214 30-25363

バイエル マテリアルサイエンス株式会社(日本)
広報担当 梅澤 
電話: 03-6266-7685

バイエルマテリアルサイエンス社について
バイエル マテリアルサイエンス社は、2007年売上高が104億ユーロ(継続事業)で、世界最大のポリマー製造企業の1社です。その主たる活動分野は、ハイテクポリマー素材の生産、および日常生活の多くの分野で使用されている製品の革新的ソリューションの開発です。主要な消費者セクターは、自動車、電気/電子、建設、スポーツ・レジャーの各産業です。バイエル マテリアルサイエンス社は2007年末現在、世界中の30拠点に生産施設があり、社員数は15,400人です。バイエル マテリアルサイエンス社は、バイエルグループの一員です。

日本のバイエルについて
日本においてバイエルは、発売以来すでに100年以上経過している解熱・鎮痛剤「アスピリン」を開発した会社として知られています。日本のバイエルは、ヘルスケア分野から農薬関連、さらに先端素材の分野まで、人々の健康や暮らし、産業に関わる社会の幅広い領域で付加価値の高い製品やサービスを提供しています。日本のバイエル全体の売上は2,237億円(2007年)で、従業員数は 約3,250名です。

将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)

このニュースリリースには、バイエルグループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に 大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社がフランクフルト証券取引所および米国証券取引委員会(書式 20-Fを含む)に提出した公開報告書に説明されているものが含まれる。当社は、 これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負っていない。

 

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